COLUMN
2016.07.05

ハードルは低く、目線は高く。プロジェクト管理を成功に導くたった3つのポイント

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「一日の計は朝にあり、一年の計は元旦にあり」ということわざがありますが、皆さんは仕事でもそれを実行できていますか?

例えば新たにプロジェクトを始めるとき、「続けていくうちに慣れて、なんとかなるだろう」と思っていませんか?だとしたらその考え方は大間違い。多くの人間が関わるプロジェクトほど、途中での軌道修正が難しくなります。何事も始めが肝心なのです。

そこで今回は、新たにプロジェクトを始めるリーダーに向けて、プロジェクトを始める前に気をつけるべき3つの要素を、山口周著『外資系コンサルが教えるプロジェクトマネジメント』を参考に見ていきましょう。

1.目的:「何のために?」と問いかける

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プロジェクトを始めるにあたり、まずは何よりも目的が不可欠です。「そもそも目的がないプロジェクトはありえない」とお思いになる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、前掲書『外資系コンサルが教えるプロジェクトマネジメント』中では、目的が不明確で、手段が目的のようになっていることがあると指摘されています。

例えば、あなたはプロジェクトでこんな目的を掲げようとしてはいませんか?「新しいソフトウェアの導入」「サプライヤーの集約」「管理会計システムの一新」……。これらは一見すると目的のように見えますが、実際は「目的」ではなく「手段」に過ぎません

本当は、この手段を通して達成したい、「顧客サービスの向上」「コストの削減」といった目的があるはずではないでしょうか。そこを取り違えて手段が目的のようになっていると、手段として掲げていた「ソフトウェア」「チーム制」が挫折してしまった途端にプロジェクトの進行が難しくなります。

しかし、「このプロジェクトはなんのために行うのか?」という目的が明確に定まっていれば、ひとつの手段が挫折したとしても、別の手段を用意することができるはずです。それだけでなく、プロジェクトの途中で「こうしたらもっと良くなるんじゃないか」という発案があった時にも、「それは目的に合致したものであるか否か」という基準で判断することができるでしょう。

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2.人材:「人となり」を知る話し合いを設ける

プロジェクトを遂行する人材の確保は非常に重要です。ドラッカーの教え子の一人、経営学者のジェームズ・C・コリンズに「まず人選ありき」という言葉があります。優秀な人材をチームに入れることができなければ、どんなに優秀なリーダーであっても、望み通りの成果を上げることはできないでしょう。

そのため、プロジェクトの難易度と、割り振られたメンバーの適性や能力とを見比べて「このメンバーでは無理だ」と思った時には、メンバーを替えてほしいとはっきりと主張することが必要です

もし、上から与えられた、初めて組むメンバーとやらざるを得ない場合、前掲書で勧めているのが、メンバーの力量をスキャンすること。そのためには本人と話しながら「好き」「嫌い」、「得意」「不得意」の2軸でのマトリクス表を作ることが重要になってきます。

このマトリクス表作成は、話し合いの過程でメンバーの「仕事への向き合い方」を知るのが目的です。その人がどういったものに価値を置いて、どういう仕事に一生懸命取り組むのか。そういった「人となり」を話し合いで推しはかり、適切な業務を振れるような判断基準を作るのです。

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3.期待:期待値をできる限り下げておく

多くの場合、社員の評価は「期待値に対してどれだけ結果を出したか」という点をもとに決められます。したがって、自分がリーダーを務めたプロジェクトが成功したという実績を作りたければ、上からの期待値を低くコントロールしておくと良いでしょう。

例えば資料の提出ひとつとっても、3日でできる資料を5日後に提出と決めておけば、万が一トラブルが起きても慌てずに済みますし、資料をさらにブラッシュアップさせることもできるでしょう。

メンバーもギリギリの人数ではなく何人か余分に確保できていれば、メンバーが急病や退職になった時にも対応できます。もちろん、メンバーを増やすのは上からなかなか許可が下りないかもしれません。しかし最初に多めの人数を要求していれば、途中で人手が足りなくなった際に理解を得られやすくなるのです。

また、成果への期待については、「プロジェクトすべてが成功するわけではない」ということを経営層には伝えておくと良いでしょう。前掲書では“関係者の期待値より高い結果に終われば「成功」であり、関係者の期待値より低い結果に終われば「失敗」なのです。”と述べられていますが、完璧な成果を求められないように、相手の期待値をコントロールすることが非常に重要になってくるのです。

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プロジェクトの準備には徹底的にこだわろう

多くの人数、多くのお金が動くプロジェクトほど、最初の方向付けが重要になります。その段階でリーダーが「勝ち」を確信できるのであれば、多少のトラブルがあってもプロジェクトは成功を収めるでしょう。逆に、そこでリーダーが少しでも不安を持つのであれば、プロジェクトは大きな失敗をはらんでしまうかもしれません。

はるか遠く、高みにあるかのように見える、「プロジェクトの成功」。そこに向けたスタートを切るために、土台を入念に固めていきましょう。

参考:山口周著『外資系コンサルが教えるプロジェクトマネジメント』

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