INTERVIEW
2016.12.20

片山裕子×中村真一郎【後編】メリットしかない副業を始めるための「社内副業」のススメ

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2016年、安倍内閣は副業・兼業・フリーランスといった、自由なワークスタイルを掲げる「働き方改革」を推し進めている。特に副業に関してはベンチャーを中心に認める企業が増えており、大きな可能性を感じさせる。

しかし、政府が推進しているとはいえ、日本的企業がすぐに副業を取り入れられるわけではない。仕組みづくりにおいても、感情面においても、問題は山積している。副業の周りにまだまだ山積している課題を解決するためのヒントはどこにあるのだろうか。

ウィンコーポレーション代表取締役CEO、中村真一郎氏と、AirSol代表、片山裕子氏の対談後編のテーマは「副業」。副業のメリットを誰よりも実感している片山氏は何を考えるのだろうか。

副業をしなければ気付かなかった、会社のありがたみ

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中村真一郎氏(以下、中村):
副業を支え、自身も副業をする身の片山さんに、副業をすることで得られるメリット・デメリットをお聞きしたいです。

片山裕子氏(以下、片山):
副業のメリットはとても多いですね。まず、自分の見えているものがすべてではないと気づくことができます。

同じ仕事を長年やっていると、どうしても日々の業務をルーティーン化してしまうことがあると思います。ただ、副業をすると、今までにやったことのない経験ばかりをする。これが非常に良い刺激になります。

また、会社のありがたみに気づくというメリットもあります。今まで会社にどれだけ守られていたか、どれだけ周りの人間に恵まれていたか。不満ばかり抱いていたけれど、一度会社の外に出ることによって、実はたくさんの貴重な経験を今の会社で積んでいたことに気づかされるのです。

逆にデメリットはあまり思いつきません 。プライベートの時間は確かに少なくなりますが、そのぶん、今までよりもずっと少ない時間で同じことができるようになります。例えば、私は以前、業務に必要な資格の勉強に1週間ほど費やしていたのですが、経営を始めてからそれを1日で終えられるようになりました。そうせざるを得なかった、という感じですが(笑)。つまり、やることは増えても時間的な制約があることで、自然と仕事の生産性や効率性を向上させることができたのです。

時間を垂れ流していることに、多くの会社員は気づいていない

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中村:
副業のメリットの話、うなずける点が多々ありますね。これだけ生産性の低さが叫ばれ、業務改善が求められているにもかかわらず、多くの会社員は1日の行動を変えない。なぜ変えないのかというと、変えなくても給料がもらえるからです。

だからこそ、一度外に出るとそのありがたみがわかる。実際、辞めた方に聞くとよく言っていますよ。「うちはいい会社だったんですね」と。内部にいるとそれに気づけない。だから、副業は一種の社会勉強ですね。

片山:
名だたる大企業に勤めている人が副業をすると、今まで自分が成果を出していたのは会社の看板のおかげだったことに気づくかもしれませんね。そしてその感覚は、ボランティアやNPOなどの社外活動ではなく、副業だからこそ感じられるものだと思いませんか?

中村:
そうですね。副業をするからこそ、1円を稼ぐことがどれだけ大変なのか、あるいは自分が普段垂れ流している時間がどれだけもったいないことなのか、理解できるのだと思います。そういった意味では、非常にポジティブな効果が期待できるビジネスモデルですね。

副業のハードルを下げる、「社内副業」のススメ

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中村:
今は国も「働き方改革」と言って、副業を推奨する方向に進んでいますからね。

片山:
ただ、副業が多くの外資系会社のようにごく一般的なものとして浸透するには、企業側からも従業員側からも、“練習”が必要だと私は思っています。今までと違う働き方が提示されても、すぐに取りかかれるわけではない。そのために、私は「社内副業」を取り入れるというのも一つの手だと考えています。

「社内副業」というのは、短時間、他部署で仕事をしてもらうこと。例えば、営業部で、書類などの依頼の仕方が荒い人などは秘書や総務の仕事を1日1時間でも経験してみる。そうすることで、総務のスキルが身につくうえに、乱暴に仕事を投げられた部署の気持ちもわかり、社内コミュニケーションもスムーズになると思います。

中村:
会社側からすると、副業を許可することによって、機密情報の取り扱いが怖いという面はありますよね。一方、従業員からすると感情面での問題もあって、「副業をすることで周りにどう捉えられるか」「サボっているのではないと思われるのではないか」ということを考えてしまう。ただ、片山さんの言う「社内副業」をすることでそういった障壁がなくなるかもしれませんね。

もちろん、いきなり社内副業を始めるというのは難しいでしょうが、そもそも会社員は役職が上がれば上がるほど守備範囲が広がり裁量も大きくなり、副業をしているのと同じ感覚になります。

それを考えると、社内副業は全く新しい概念ではないんですね。本当に優秀な人ならば、すでに自分からいろんな部署に仕事を取りに行っていますし。今日のお話を聞いて、弊社でも社内副業を取り入れたくなりましたよ(笑)。

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